GEPC技術標準 『重金属等不溶化処理土壌のpH変化に対する安定性の相対的評価方法』のFAQ(GEPC・TS-02-S1、S2)

このFAQは、本標準の購入者を対象とし、問い合わせの多い内容についてまとめたものです。
なお、GEPC技術標準は、適用時の諸条件などを考慮して、購入された方の責任においてご活用ください。
 
 

試験対象土壌について

質問1

  本試験法を不溶化処理土壌以外の土壌に適用することに問題はあるでしょうか。

回答1

  本試験法は、不溶化処理土壌以外は試験適用の対象としておりません。不溶化処理土壌以外に適用する場合、各自のご判断でご使用下さい。

試験手順について

質問2

  試験操作における公定法との違いは、用いる溶媒の種類だけでしょうか。

回答2

  本試験法の手順は、基本的に平成15年環境省告示 第18号土壌溶出量試験と同じであり、溶媒として本試験法で示した酸もしくはアルカリ溶液を用います。

質問3

  微量の硫酸を用いるので、所定濃度に調製するには誤差が大きいのではないでしょうか。

回答3

  硫酸溶液の調製は、誤差影響を考慮して、2段階の希釈で調製するように設定しています。

設定条件について

質問4

  一定量の酸もしくはアルカリを数回に分けずに一度に添加する方法にしたのはなぜでしょうか。

回答4

  本試験法は、酸あるいはアルカリに曝されたとしても重金属等が溶出しない不溶化処理技術を選定する必要があるという観点から、不溶化処理土壌のpH変化に対する安定性の相対的評価のための簡便な試験法として制定したからです。

質問5

  溶媒が土壌と接触した後のpHは、溶媒のpHではなくなるのではないでしょうか。

回答5

  溶媒が不溶化処理土壌と接触した後にpHは変化しますので、溶媒のpHではなくなります。本試験法はpH固定試験ではなく、不溶化処理土壌が一定量の酸もしくはアルカリに曝されることを想定した評価試験です。

試験結果評価について

質問6

  本試験法で得られた結果をどのように評価すれば良いでしょうか。

回答6

  試験の結果より、不溶化処理土壌のpH変化に対する安定性について相対的に評価することが可能です。なお、本試験結果は、土壌溶出量基準と比べて適合・不適合ということを議論すべきものではありません。

質問7

  本試験法で選定した不溶化処理技術は、(長期的)安定性が担保されるのでしょうか。

回答7

  本試験法は、不溶化処理土壌のある一定期間(例えば100年間)の安定性を評価・保証するものではありません。しかしながら、本試験法で重金属等が溶出し難い不溶化処理技術であれば、多少の酸あるいはアルカリに曝されたとしても、重金属等の再溶出を起こすおそれが少ないと評価できると考えられます。

質問8

  本試験法を「100年安定性確認試験」と称する例がありますが、正しいでしょうか。

回答8

  使用する溶媒の酸(及びアルカリ)の量の設定経緯から、本試験法を「100年安定性確認試験」等と称する事例が散見されますが、不溶化処理土壌の100年間の安定性を評価・保証するものではなく、適切な名称ではありません。

質問9

  本試験法で選定した不溶化処理技術を土壌汚染対策法の区域内措置として採用すれば、措置の完了後、要措置区域等の区域は解除されるでしょうか。

回答9

  「不溶化埋め戻し」及び「原位置不溶化」の措置は、土壌汚染の除去措置ではありませんので、本試験法の採用有無に係らず形質変更時要届出区域の解除はできません。

不溶化処理土壌の作製について

質問10

  本試験法は不溶化処理土壌を対象としていますが、不溶化処理土壌を作製する際の配合試験について、使用薬剤の選定方法や手順等をとりまとめたものがないでしょうか。

回答10

  本試験の工程を組み込んだ「不溶化処理に係る一般的な適用性確認試験手順(案)」を、「第20回地下水土壌汚染とその防止対策に関する研究集会」に発表しております(以下URL)ので、ご参照ください。
http://www.gepc.or.jp/engineer/sub-standard/kenkyu20_pp_s3-08.pdf

質問11

  不溶化材(剤)の添加量に関する安全率はどのように考えれば良いでしょうか。

回答11

  不溶化材(剤)添加量の安全率設定に関する調査結果を、「第20回地下水土壌汚染とその防止対策に関する研究集会」に発表しております(以下URL)ので、ご参照ください。
http://www.gepc.or.jp/engineer/sub-standard/kenkyu20_pp_s3-08.pdf

試験法の位置付けについて

質問12

  不溶化処理土壌の安定性に影響を及ぼす環境条件としては、pH以外にも酸化還元電位等さまざまな要因がありますが、本試験法では、なぜpH変化のみとしたのでしょうか。

回答12

  不溶化処理土壌の安定性に関わる要因として、pHの変化が最も重要と考え、事前に評価できる簡便な試験法として制定しました。詳細は、解説書1.4、2.1をご参照ください。

質問13

  不溶化処理土壌の安定性に関し、本試験法が対象とするpH変化以外にどのような要因があるでしょうか。また、それらの要因に対する(長期)安定性を評価する試験法はどのようなものがあるでしょうか。

回答13

  不溶化処理土壌の安定性に関わる要因として、pHのほかに酸化還元電位や微生物等が考えられます。
重金属等不溶化処理土壌の安定性に関する既往研究事例を調査した結果について、「第20回地下水土壌汚染とその防止対策に関する研究集会」に発表しております(以下URL)ので、ご参照ください。
http://www.gepc.or.jp/engineer/sub-standard/kenkyu20_pp_s3-08.pdf

普及について

質問14

  土壌汚染対策法と本試験法の関係はどうなっているのでしょうか。

回答14

  本試験法は、土壌溶出量基準と比べて適合・不適合ということを議論すべきものではありません。
なお、「土壌汚染対策法に基づく調査及び措置に関するガイドライン(改訂第2版)」の「不溶化埋め戻し」及び「原位置不溶化」の各項において、『不溶化処理土壌が酸あるいはアルカリに曝された場合の安定性を評価する方法』として本試験法が紹介されています。

質問15

  本試験法はJIS化される予定はありませんか。

回答15

  当センターはJIS規格の制定には関わっておらず、現時点ではJIS化されるとの情報はありませんが、本試験法が普及し、適切な不溶化処理技術が選定されることを期待します。

不溶化全般について

質問16

  平成22年度の改正土壌汚染対策法の施行後、不溶化処理の件数は増えていますか。

回答16

  当センターでは、「技術実態集計分科会」において、会員企業が実施した措置・対策における適用技術等に関して平成23年度(平成22年度実績)より毎年継続的にアンケート調査を実施し、集計結果を公表しております(以下URL)のでご参照ください。
会員専用ページへ